工場や事業所で生産活動を行う際に発生する排水は、水質汚濁防止法で定められている排水基準を遵守して系外に排出する必要があります。
排水処理は、一般的に凝集沈殿法や吸着法を用いて処理を実施しますが、当社の水処理技術を組み合わせることで処理効率を上げたり、コストを削減したりすることが可能です。
当社が提案する水処理技術は以下の通りです。
写真のような吸着塔に樹脂を充填し、通液することで液中の対象元素を吸着除去します。
当社の吸着剤はフッ素、ヒ素、ホウ素等の処理が困難な元素に特化したものや、一般的な重金属に対応したものを取り揃えています。
排水に所定量の薬剤を添加しpH調整を行うことで沈殿が発生し、その中に有害物質が取り込まれます。
当社の凝集剤は左記の吸着剤を液体薬剤としたもので、同様の元素に対し効果が高く薬剤使用量や汚泥発生量を抑えられます。
写真は当社独自の生物接触担体法。塔に菌の温床となる担体を入れて生物を繁殖させ、少ない床面積での生物処理が可能となる効率を高めた方法です。
当社の製品、技術は工場や産廃処分場排水の排水処理だけではなく、自然由来でヒ素などが存在する井戸水やトンネル掘削現場などに対しても多く用いられております。
井戸水浄化については、ミネラル分を残したままで容易にヒ素などの有害物質だけを除去することが可能です。また、最近は産廃処分場などでのホウ素処理の引き合いが増えてきております
土壌や汚泥、焼却灰などが土壌汚染対策法に指定される第二種特定有害物質(重金属類)で汚染している場合には汚染源を取り除いたり、溶出しないように対策したりなどなんらかの措置を講じる必要があります。
具体的な対策として土壌汚染対策法では原則、原位置封じ込めの措置をすることが定められていますが、原位置封じ込めなどの封じ込め措置は工事が大掛かりとなり費用も大きくかかるのが一般的です。そこで、土地所有者等が希望した場合に行う措置として封じ込め措置よりも簡易的な対策として認められているのが原位置不溶化や不溶化埋め戻しといった不溶化措置です。
当社の土壌処理事業では不溶化技術を活用して汚染土壌からの有害物質が土壌溶出基準以下になるように処理する商材および方法をご提案しております。
対象汚染物質と不溶化材を混合することで化学反応が起こり、難溶性の化合物を形成し不溶出化することです。この処理により対象物質からの重金属類の溶出を防ぎ、汚染の拡散を防止します。
不溶化の処理方法として以下の二種類があり、重金属類の溶出量や対象物の量により選定致します。
当社が提案する焼却灰等の不溶化では、対象となる産業廃棄物にセメントやウィークス-RX(Ca)を添加しブロック化することで廃棄物を新たな資材としてリサイクルします。焼却灰等をはじめとする産業廃棄物の不溶化・リサイクルプラントのフロー例を紹介します。
汚染土壌の処理は現場ごとに状況が大きく異なるため、基本的には事前に評価試験を実施して設計を行います。土壌中の含有成分やpHに応じて資材を調整し、処理の最適化を実施したうえで必要資材量などを算出しコストを割り出します。
ご相談に対して以下のようなフローで対応いたします。
環境事業領域の拡大に向けて当社では以下のような取り組みをしております。
縮小傾向にある国内市場を補うとともに、環境規制の強化が進む中国や台湾、韓国やアジアを中心とする発展途上諸国への販売領域拡大を目指して取り組んでおります。
韓国、台湾においては現地法人とのパートナーシップを構築し、実績を積んでおります。
環境事業部では水処理事業の更なる拡大に向けて既存製品であるREADシリーズの技術開発を進めております。現行製品と比べてより処理性能が高いもの、強度アップしたものなど顧客ニーズを満たす製品の開発や、新たな用途への活用方法を検討し当社製品をご利用いただく皆様に最適な提案ができるように努めております。
また処理剤だけでなく、水処理装置の設備設計やメンテナンス、導入前・導入後の技術サポートを含めたトータルエンジニアリングの技術強化を図っております。
生産活動に伴い発生するさまざまな排水を浄化・再生しリサイクルできる新たな水処理技術の開発・確立も積極的に取り組んでおります。
特にオゾン処理や生物処理などの有機排水処理技術を確立することで、既存のREADシリーズによる無機排水処理技術と併せて世界的水不足対策の一端を担っていけるようにと考えております。
また水処理だけでなく、汚染された土壌や焼却灰などの産業廃棄物を再資源化しリサイクルすることで廃棄物の削減を図り環境保全に貢献していきます。